ごおぅん。ごおぅん。
一定の間隔で、低い音が響いている。
ごおぅん。ごおぅん。
低い低いその振動は私の体をビリビリと揺らしている。
ごおぅん。ごおぅん。
いま、私はどこにいるんだろう?
なにをしていたんだっけ?
ごおぅん。ごおぅん。
チカチカとまぶたの向こうで光が瞬いている。
あぁ、わたし 目をつぶってるんだ。
ごおぅん。ごおぅん。
ごおぅん。ごおぅん。
「はい、終わりましたよー」
暗いところから引きづり出されて看護婦さんに声をかけられる。
ゆっくり開いたまぶたに白い天井とライトが見えた。
「ふふっ。」
思わず笑ってしまった私に、看護婦さんが不思議そうに首を傾げる。
「なんだか、どこかに転送されてるみたいで。
・・・ちょっと楽しかったです。」
緩む頬をそのままに初めての体験の感想を告げると、看護婦さんはキョトンとした後すぐににっこりと微笑み返してくれた