おはなしの森

日々を過ごし感じること、思い浮かぶこと。世界はたくさんの物語で溢れている。

広い空 続く大地

 

そっと下ろした足の裏に伝わる柔らかい土の感触

日に照らされた土はほんのり暖かい

 

じんわりと伝わるその熱にほぅ。と息をひとつ

 

見上げた空は 高く    ひろく    どこまでも青かった

雲たちはゆうゆうと流され

さわさわと風が頬を撫でていく

 

気持ちがいい

 

 

こんな晴れやかな気持ちはいつぶりだろうか?

 

硬い地面と壁に囲まれて狭い空の下で

なにかに追われるように生きてきた

 

なんのために?

誰のために?

 

そんなことはよく分からないが

とにかくそうしなければいけないと

 

焦るように

 

止まってはいけない

頑張らなければいけない

怠けるなんて許されない

 

もっと   もっと   もっと

 

なぜ、そう思うのだろう?

誰かに強制されている訳では無いのに

 

なぜ、許されないのだろう?

誰も罰したりはしないのに

 

なぜ、休むことに罪悪感を抱くのだろう?

休みなく走り続けることなんて

誰にも出来やしないというのに

 

知らず知らずのうちに自分で課した枷が

重くて   重くて  おもくて

身動きが取れなくなってしまっている

 

心は自由になりたいと叫んでいるのに

思考がそれを許さない

 

人は矛盾を抱える生き物だというけれど

 

いつか自由になれる日が来るのだろうか?

 

それとも訪れた自由に罪悪感を抱くのだろうか?

 

今はまだ、わからないけれど

小さな罪悪感に蓋をして大きく深呼吸をした