おはなしの森

日々を過ごし感じること、思い浮かぶこと。世界はたくさんの物語で溢れている。

【お題を使って短編】いつもここで

今週のお題「ホーム画面」

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気がつけば、あなたは私を見てる。
長いこと眺めているわけではないけれど、一日の始まりには必ず私を見るし、電車の中や休憩時間など時間が余ればあなたは私を見つめてる。

わかっているわ。
あなたのお目当ては私では無いのでしょう。
本当の目的は最近お気に入りの動画や中々手に入らないと躍起になって回しているあのガチャや気になるあの子とのやりとり。

私は通過点に過ぎません。
あなたと、あなたのしたい事や興味のある事を繋ぐ道の途中に私が立っている。
ただそれだけの事。

そう。本当にそれだけなの。

けれど、あなたと目が合うたびに心臓が跳ねて
真っ直ぐ射抜くようなあなたの瞳に囚われて
まるで時が止まってしまったのかと錯覚するのです。

あなたの瞳はすぐ私からそらされてしまうけれど、それでも心臓が歓喜に震え、頬が熱く染っていく。

今日は何時もよりたくさん見てくれた。
今日は何時もより長く見てくれてた。

明日は、どれだけ私を見てくれるだろう?
今度は、どのくらい私を見つめてくれるだろうか?

期待に胸を膨らませ、私は何時も待っています。
貴方のことをずっとずっと。

どんな時も
どんな日も

私はここで

ただ、あなたが見つめてくれるのを

待っています。





議員さんの給料問題について頭良くない私が考えている事

 

最近よく議員さんの給料について話題に上がっているのを見る。

 

議員さんの給料はとても高いらしい。

 

私は、そうは思わない。

 

だってそれは正当な報酬であると思うから。

日本の代表として、

日本をより良くするために。

 

時には海外の人と交流や交渉をして、

日本を、日本国民を支えてくださっている人達。

 

たくさんのプレッシャーと、泉のように湧き出る問題に向き合って奔走している人達。

 

それだけの事をしてくれているのだから、それだけ報酬が貰えるのは当たり前なのでは無いだろうか?

 

仕事をしてない人達がいて報酬が合っていないのならば、「減らせ」では無く「働け」が正しいのでは?

 

一律で議員さんの給料を減らしてしっかり働いている人達まで落としてしまうのはどうなのだろうと思うし、その報酬に見合うだけの働きをしている人がいないのならばそれは大問題だと私は思う。

 

それに、国を代表して心身捧げて働いている議員さんたちの給料が下がるのならば必然的に私たちの給料も上がらない事になる。

 

給料は働いた報酬であり見返りであるのだから。

 

国を背負って働いてる人達の報酬が下がるのに、私たちの給料が上がるわけが無い。

そう、私は思います。

 

その報酬でベンツを買おうが大きな広いお家に住もうがそれはその人の得た報酬だから怒ることじゃないと思う。

それが税金で出ていようとも、それは国を背負って前線にたって働いてくれる彼等へ送られた国民の感謝の気持ちだと思うから。

 

議員さんたちだって人間です。

休みが必要だし、心の休息だって必要な事です。

上に立って働く人ほど柔軟に考えられるように、受け止められる余裕が無いといけないと思います。

 

私は頭があまり良くないし、知っていることより知らない事の方が多いので私の意見が全て絶対に正しいとは思わないけれどそれでも間違った考え方では無いと思うのです。

 

悪い事する人達が一定数いることはわかっていますが、必死に働いてくれている人達も一定数いるのだと私は信じたいです。

 

悪い人達は目立ちやすいけれど、それで私達の為に働く人達が苦しむのはとても悲しくて苦しい事だと思いました。

 

 

お金の価値。私の価値

生きるためにはお金がいります。

必死に働いて、働いてやっとなんとか生きられる程の資金を頂けます。

 

物価が上がるということは、それだけ農家さんや製作者さん達が苦労して作り上げているということ。

それだけ私達も苦労しているということ。

 

モノの価値を決めるのは国だけでは無い

 

他の誰でもない私たち自身

 

できるだけ安いものをと思う世の中

 

それは、自分の働きはその程度と己の首を絞める考え方に繋がるのではないだろうか

 

大切なのは、価値に見合った対価をきちんと提供すること

 

お金は「ありがとう」であることをもう一度思い出すこと

 

 

レストランでは「美味しい。ありがとう。」

ショッピングでは「素敵なものをありがとう。」

電車やバスに「運んでくれてありがとう。」

国や都や市に「平和で安全な毎日をありがとう。」

 

たくさんの「ありがとう」を私たちは毎日送りあってる

 

誰かの為に生きている事

誰かのおかげで生きている事

 

 

人は無意識に支え合い、助け合いながら生きている事

 

忘れがちだけれど大切なことだから

 

いま一度、ふりかえり

今日も元気に見知らぬ誰かの為に

仕事へと出かけていきます

 


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無力な想いのかけら

 

暖かな光が差し込んで

柔らかな風が毛先で遊んでいる

 

木陰で猫の親子があくびをひとつ

 

見上げた空には小鳥たちが楽しそうに飛んで行った

 

子供たちは笑顔でかけまわり

大人たちがそれを微笑ましそうに眺めている

 

 

幸せな光景だ

 

涙が出るほどに

 

祈らずにはいられない

 

平和な世界

 

 

どうか

 

どうか

 

 

 

 

誰もが願う

誰もが望む

 

 

平和な世界を

 

あなたの元に

 

届けられることを祈ります

 

寂しくないよ

 

ほうと一息ついて

パチリと瞬きひとつ

 

もはや物置小屋のような部屋のベランダを開いて

雑草生い茂る小さな庭を眺める

 

見上げた空は高く青くて

なんだかとても寂しくなった

 

明瞭な視界が怖くなり 

鼻と耳にのしかかるメガネを片手で雑に外す

 

途端にぼやけて滲む世界は

 

空も雲も

土も草も木も

この家を囲む塀も家も私も

全部ぜんぶゼンブ

 

溶け合って混ざりあっている

 

まるで、最初からひとつだったみたいに

 

「ふふっ。」

 

口から楽しげな音が漏れて

投げ出した両足をパタパタとさせる

 

楽しい音は絶えず体から湧き出して

私の体をゆらゆらと揺すった

 

「おーい!もう行くよー。」

 

かけられたその声に元気よく大きな返事を返した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【短編】椿の花を

小さな頃。

通学路にいつもたっているお姉さんがいた。

お姉さんはいつも道脇にある椿の木を見ていた。

寒くなってきて、赤い花を咲かせる頃になるとお姉さんはそれは嬉しそうに微笑んでいたのをよく覚えている。

そして、花が落ちる頃になると白くて細いその腕を持ち上げて綺麗な手のひらに優しく椿を受け止めるのだ。

愛おしそうに椿へとキスをして、近くの花壇の土の上へとそっと運ぶお姉さんが何故そんなことをするのか不思議でたまらなかった。

ある時、いつものように遠巻きにその光景を眺めているとお姉さんがこちらを振り返る。

「ねぇ、手伝ってくれない?」

突如かけられたその声に私は数秒固まってしまう。

「あ、えと・・・。」

言葉にならない音が口でもごもごしているのを見てお姉さんは困ったように微笑む。

「急に声かけてごめんね。あなたいつも私のことを見てるから興味あるのかなって思ってたの。・・・ほら、見て。私だけじゃ手が足りないと思わない?」

そう言って両手を広げたお姉さんの足元には椿の花が1つ2つと落ちている。

「ね?お願い。」

「・・・・・・。」

落ちている椿とお姉さん。それからお姉さんの後ろで咲き誇る椿を見つめて私は持っていた荷物を道の端へと置いた。

それから落ちてしまっている椿の花を拾い上げ、花壇の土の上へとのせる。

振り返るとお姉さんは嬉しそうに「ありがとう」と笑った。

「なんでこんなことしてるの?」

いつものように隣で椿を受け止めているお姉さんに聞いてみる。

「こんな硬いところに落ちたら痛いし、それに帰れないでしょう?」

よくわからない回答に私がコテリと首を傾げると、お姉さんさんは少し考えてから説明をする。

「・・・・・・行ってきますってお家を出たらただいまってお家に帰るでしょう?この子達のお家はここなの。そっちに落ちてしまったら帰ってこられないわ。この子達は歩けないもの。」

「ふーん。」

わかったような。分からないような。

生返事を返して私は見上げる。

濃い緑の中にポツポツと浮かぶ真っ赤な花を。

それがするりとお姉さんの手の中に、吸い込まれるように落ちていくのを。

「わたし、考えてしまうの。もし自分がそうだったらって。・・・みんな帰るところがあるの。この世界に生きてるものにはみんなあるのよ。けれどごくたまにこの子達みたいに帰れない子達がいるの。迷子になってしまう。・・・きっと寂しくて、恐ろしくて耐えられない。」

語るお姉さんの瞳がスっと私をうつした。

「だから手をのばすの。痛くないように迷わないように。ちゃんと、かえれるように。・・・・・・わたしも、そうして導いてもらえるように。」

真っ黒な力強い瞳が私を映している。

希うような。祈るような。

強い強い想いを込めて。

真っ直ぐとこちらを見つめるその瞳に。

「あ、私。あの、もう行くね!」

何だかとてもいたたまれなくて気まずくて、よく分からないけれど早くここから離れたかった。

慌てて荷物を掴んだその時にお姉さんが「ねぇ。」と呼びかけてくる。

恐る恐る振り返るとお姉さんは困ったように微笑みながら

「お願い。今日のこと、忘れないで。」

そう言った。

「忘れないよ!!私、絶対に忘れない!!」

考えるよりも先に言葉が飛び出た。

そうしなければいけないと思った。

それは、お姉さんがあまりにも悲しそうだったからかもしれないし

強いあの瞳を忘れられるわけが無いと思ったからかもしれないし

強烈な赤が、ぽたりと落ちていく様が可哀想だったからかもしれない

あるいは、その全部か。

理由はよく分からないけれどそれでも、

「ありがとう。」

とお姉さんが泣きそうな顔で笑ったから、きっと正しかったんだと思う。

それから寒い季節になって椿を見かける度にお姉さんを思い出す。

椿を幸せそうに見つめて、白く細い腕を伸ばして、

綺麗な手のひらで優しく受け止めるお姉さんを。

懐かしい記憶を思い出しながら、道路脇に落ちている椿をそっと拾い上げ、柔らかな土の上へそっと置いた。

広い空 続く大地

 

そっと下ろした足の裏に伝わる柔らかい土の感触

日に照らされた土はほんのり暖かい

 

じんわりと伝わるその熱にほぅ。と息をひとつ

 

見上げた空は 高く    ひろく    どこまでも青かった

雲たちはゆうゆうと流され

さわさわと風が頬を撫でていく

 

気持ちがいい

 

 

こんな晴れやかな気持ちはいつぶりだろうか?

 

硬い地面と壁に囲まれて狭い空の下で

なにかに追われるように生きてきた

 

なんのために?

誰のために?

 

そんなことはよく分からないが

とにかくそうしなければいけないと

 

焦るように

 

止まってはいけない

頑張らなければいけない

怠けるなんて許されない

 

もっと   もっと   もっと

 

なぜ、そう思うのだろう?

誰かに強制されている訳では無いのに

 

なぜ、許されないのだろう?

誰も罰したりはしないのに

 

なぜ、休むことに罪悪感を抱くのだろう?

休みなく走り続けることなんて

誰にも出来やしないというのに

 

知らず知らずのうちに自分で課した枷が

重くて   重くて  おもくて

身動きが取れなくなってしまっている

 

心は自由になりたいと叫んでいるのに

思考がそれを許さない

 

人は矛盾を抱える生き物だというけれど

 

いつか自由になれる日が来るのだろうか?

 

それとも訪れた自由に罪悪感を抱くのだろうか?

 

今はまだ、わからないけれど

小さな罪悪感に蓋をして大きく深呼吸をした